Contact Us:03-6806-7136
いま大都市「東京」が変貌を遂げようとしている。リニア新幹線やカジノ、成田空港・羽田空港をつなぐ新線、JR山手線の新駅、日本橋再生、首都高の地下化など。
2020年東京オリンピック・パラリンピック開催決定を契機に、都内ではあちらこちらで工事ラッシュだ。街の新陳代謝を進めようと、都内各所で再開発事業や駅の改良工事なども進められている。東京を21世紀型の都市と社会につくり変え、それを世界に発信しようと考えている。
1964年の東京オリンピックの際には、首都高速道路や環状7号線などを連続立体交差道路とし、新幹線を開通させるなど世界に例を見ない効率的な都市構造を実現、その後の高度経済成長に大いに寄与したことが思い起こされる。
ただ、1964年のときとは全く違う。
2020年の東京オリンピックについて、都市調査会代表で元東京都副知事の青山やすし氏は、
「新しい都市モデルを世界に発信するべき。スポーツや文化・芸術、緑・水辺などに重点を置いて、それらが成熟社会を迎えた21世紀都市のキーワードとなる。
東京には、質の高いオフィスビルやマンションを増やしていくこと以上に、これら質の高い都市空間を増やし、これらを楽しむ生活習慣を醸成して快適な都市像を世界に発信していくべきだろう」
と、指摘する。
克服しなければならない課題は、東京オリンピック会場周辺の都心部や、その周辺部における公共交通機関の整備に係る多くのプロジェクトの推進だといい、例えば、有楽町線と半蔵門線の接続(地下鉄8号線・11号線の整備)や新空港線(いわゆる蒲蒲線)による京急蒲田とJRと東急蒲田の接続、環状8号線道路の地下を通るエイトライナー、都電荒川線のLRT化とその延伸、リニア新幹線延伸などを挙げる。
この中で有楽町線と半蔵門線の接続は、有楽町線の豊洲駅から東西線の東陽町駅を経て半蔵門線の住吉につなげる計画で、東京都は6月29日、「住吉~豊洲間」の延伸事業について2018年度中に事業の枠組みを決める考えを示した。
江東区の住吉商店街には〝2020年までの開通を〟というスローガンが長らく掲げられているが、これまで話が進まなかったことで地元では苛立ちも少なくなかった。だが、2020年には間に合わないものの事業化に向けて動きが出たことで、歓迎する声が上がる。